この記事の目次
手荒れの主な原因
手荒れの原因は必ずしも乾燥によるものとは限りません。 乾燥だと思っていたら「手湿疹」ということもあります。まずはご自身の手荒れの原因を知って、症状・原因に合わせたハンドケアを行いましょう。手荒れの主な原因
- 手洗い石鹸、食器用洗剤の使用による乾燥
- アルコール消毒液の使用による乾燥
- ゴム手袋の使用によるアレルギー反応
- 刺激性が原因の手湿疹
ハンドクリームを塗る適切なタイミング
空気の乾燥、摩擦、水仕事などで肌の水分量が低下することで手荒れが起こります。そのため、手の乾燥を防ぐことが手荒れ予防の第一歩です。- 家事、手作業の前にハンドクリームを塗る
- 家事、手作業の後もハンドクリームを塗る
- 肌質に合った手袋を着用する
- 空気が乾燥した環境(特に冬の時期)では、1日3~5回を目安にハンドクリームを塗る
ハンドクリームの主な種類と用途
ハンドクリームは種類が多すぎて、どれを選べばよいかわからないという方も多いはず。 薬局などで購入できるハンドクリームは、保湿系、ビタミン系、尿素系の大きく3種類に分類されます。これらはどのように使い分ければよいのでしょうか?かさつき手荒れに「保湿系ハンドクリーム」
保湿系ハンドクリームには、保湿成分のセラミドが含まれています。セラミドは角質層の水分を保ちながら、肌から水分が蒸発するのを防ぐ角質層の蓋のような役割があります。 シアバターやホホバオイルに代表される植物性の油も同じく、角質層に蓋をして水分を閉じ込めてくれます。商品によってはワセリン(石油を精製して作られる保湿剤)が配合されています。保湿系ハンドクリームの特徴
こんな時におすすめ |
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主な成分 | セラミド、コラーゲン、スクワラン、ヒアルロン酸、シアバター、ホホバオイル、オリーブ油など |
主な市販品 |
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ひび割れ、あかぎれに「ビタミン系ハンドクリーム」
ひび割れやあかぎれは、手荒れが進行しているサイン。入念な保湿ケアに加え、血行を良くして肌の再生を促すことが大切です。 ビタミン系ハンドクリームには、皮膚の再生を促すはたらきがあるビタミンB2やビタミンEが配合されています。また、保湿成分としても知られるビタミンCは、皮膚細胞へのダメージを減らし、回復力を高める働きがあると言われます。ビタミン系ハンドクリームの特徴
こんな時におすすめ |
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主な成分 | ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンC |
主な市販品 |
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皮膚のゴワつきに「尿素系ハンドクリーム」
尿素系ハンドクリームは皮膚のガサガサ、ゴワゴワなどに効きます。 尿素は、皮膚の水分を吸収・保持する天然保湿因子の一つです。尿素には高い保湿力に加えて、硬くなった角質を柔らかくする働き(角質の軟化)があります。 ただし、肌が弱い場合や、炎症を起こしている場合、ひび割れなど傷がある場合は使用を控えましょう。尿素が角質層を刺激して、痛みや患部の悪化を引き起こす可能性があります。尿素系ハンドクリームの特徴
どんな人におすすめ? |
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主な成分 | ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンC |
主な市販品 |
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ハンドクリームの正しい塗り方
1.ハンドクリームを手に適量とります
チューブタイプ・・・2~3cm程(人差し指の先から第一関節まで) 缶タイプ・・・1.5~2cm程(濃厚なクリームは量を調節する)2.数秒ほど両手ですり合わせて温めます
ハンドクリームを手のひらで温めることで、お肌への浸透力がアップ!3.手の甲全体にクリームを広げます
4.手指のすみずみまで塗り込みましょう
指1本1本、シワに沿って付け根から爪まで塗り込む。関節まわりも忘れずに。5.両手の指を組んで滑らせるように擦り込みます
塗り残しが無いように、指と指の間までまんべんなくクリームを伸ばしてください。手荒れが改善されない時は?
保湿しても手荒れが治らない場合は、手水虫など皮膚疾患の可能性も考えられます。症状に応じて保湿剤や内服薬による治療が必要になることもあります。 自己判断で市販薬を購入する前に、かかりつけの皮膚科や薬局の薬剤師に相談しましょう。参考:日本皮膚科学会 手湿疹診療ガイドライン(平成30年)