こんにちは、ホウライスタッフです!

新型コロナウイルスの感染予防として、石鹸で手を洗うことが推奨されていることはご存知の通りです。でも、なぜ石鹸で手を洗うといいのでしょうか?

また手指の消毒にはアルコール消毒液が使われますが、室内の椅子やテーブル、ドアノブ、食器などにもアルコールを使えば良いのでしょうか?

今こそ知っておきたい「新型コロナウイルスの消毒・除菌」について、厚生労働省が推奨している方法をまとめてみていきましょう!

この記事の目次

「消毒」と「除菌」の違いは?

「消毒」とは、人体に有害な物質(ウイルスや細菌)を除去、または無毒化することです。無毒化の定義は、必ずしも菌を死滅させることだけではなく、感染力を不活性化させたり危険ではない状態に無害化することも含みます。

薬機法(旧薬事法)に基づき、品質・有効性・安全性が確認された「医薬品」「医薬部外品」の製品のみに表記されます。

一方、「除菌」菌やウイルスの数を減らすことを意味します。菌を殺さなくても数を減らせれば良く、どの程度菌を減らすのか等の定義はされていません。医薬品・医薬部外品ではないアルコール消毒液や、一部の洗剤や漂白剤などに表記されています。

※医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

ウイルスの数を減らすことから始めよう

新型コロナウイルスへの感染は、ウイルスを含む咳や唾液などの飛沫や、ウイルスが付着した手指が人の口・鼻・目などの粘膜に触れることで発生します。

ですから、まずはマスク着用による飛沫防止と、手指消毒・物品の消毒を行うことで、身の回りからウイルスの数を減らすことが重要です。

消毒については、「消毒」や「除菌」と表記された数多くの製品が販売されています。しかし、全ての菌やウイルスに効果がある訳ではなく、新型コロナウイルスに有効な製品は一部であるため注意が必要です。

【手指】効果的なウイルス対策

手指についたウイルスには、手洗いまたはアルコールによる消毒が効果的とされています。

石けんによる手洗い

厚生労働省によると、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いした後、流水で15秒すすぐことで、手指に付着したウイルスを1万分の1まで減らせるそうです。では、なぜ石けんによる手洗いが効果的なのでしょうか?

その理由をわかりやすくまとめた動画がありますのでご紹介します。(残念ながら動画は英語なので、内容を日本語で簡単にまとめました。)

  • コロナウイルスは「エンベロープ」とよばれる脂質の膜につつまれている
  • エンベロープの中にはゲノムが入っている
  • 脂質の膜にあるタンパク質(スパイク)が人の細胞にくっついて感染する
  • 脂質の膜を破壊する、または脂質の膜からタンパク質を引っ張り出すことでコロナウイルスを無害化することができる

出典:RCSBProteinDataBank/YouTube

日常生活で使用しているとわかるように、石鹸には油(脂質)を落とす性質があります。

コロナウイルスは脂質の膜に包まれており、石鹸がこの脂質の膜を破壊します。破壊された膜からタンパク質を引っ張り出してウイルスの構造を壊すことで、ウイルスは感染力を失うということです。

詳しいことはともかくも、石鹸でウイルスを流してしまうわけではなくて、石鹸でウイルスを不活化=感染力をなくすことが大切です。

手指のすみずみまで20秒間ほど石鹸の泡に触れさせて、ウイルスの感染力をなくすような手洗いを心がけましょう。

アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)

濃度70%以上95%以下のエタノールを、スプレーボトルなどを使って手に吹き付け、よくすりこみます。ただし、アルコールに過敏な方や敏感肌の方は使用を控えるようにしてください。

濃度70%のエタノールが入手できない場合は、60%台のエタノールでも一定の有効性があると報告されており、代替品として利用することができます※2020年6月29日時点、厚生労働省HP掲載情報

消毒用アルコールは引火性があります。取り扱いには十分に注意し、室内空間に噴射することは絶対にしないでください。

【モノ】効果的なウイルス対策

ドアノブやテーブル、食器など身の回りの物品には、熱水・塩素系漂白剤・界面活性剤・次亜塩素酸水・アルコールなどの消毒方法があります。それぞれの注意するべきポイントをみていきましょう。

80℃の熱水に10分間さらす

食器や箸などは熱水による消毒が有効です。80℃の熱水に10分間さらして消毒します。

熱水消毒を行う際は、火傷に十分注意し、小さなお子さんがいるご家庭では火元に近づかないよう注意しましょう。

塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)

ドアノブや手すりなど、身の回りの物品には、家庭用塩素系漂白剤の主成分である「次亜塩素酸ナトリウム」が有効です。塩素系漂白剤を、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように希釈して消毒に使用します。

ご家庭で次亜塩素酸ナトリウム消毒液を作る際には、こちらの注意事項をよく読み、人体に影響を及ぼさないよう正しい方法で使用してください。

界面活性剤を含む洗剤を使った消毒液

経済産業省の発表によると、洗剤に含まれる界面活性剤が新型コロナウイルスを効果的に除去できることが確認されています。

洗剤の主成分である界面活性剤は、油と水の両方にくっつく性質を持っており、通常は混ざらない水と油を混ぜ合わせる働きがあります。これにより、皮脂や油汚れを落としてくれるのです。

新型コロナウイルスは脂質の膜に覆われていますが、界面活性剤はこの脂質の膜を破壊して無毒化する効果があります。現在(2020年6月29日時点)、効果が確認されている界面活性剤は次の通りです。

<試験で効果が確認された界面活性剤(2020.06.29時点)
  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
  • アルキルグリコシド(0.1%以上)
  • アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
  • 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
  • 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)

参考:経済産業省ホームページ

難しい名前ばかりでよくわからない!という方も多いと思います。

NITEウェブサイト(別ウィンドウで表示されます)では、効果が確認された界面活性剤が使われている洗剤の一覧が公開されています。そのほか、製品のラベルなどでも成分を確認することができます。

住宅・家具用洗剤が無い場合は、台所用洗剤(食器洗い機用洗剤ではありません)でも代用できます。詳しい使い方はこちらをご参考にしてください。

出典:経済産業省「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう」

次亜塩素酸水

テーブルやドアノブなどには、次亜塩素酸水も有効です。次亜塩素酸の酸化作用により、新型コロナウイルスを破壊して無毒化することができます。

「次亜塩素酸ナトリウム」とは別物で、効果が不安定であること、有効成分や酸性度の表示を確認すること、保存状態等により効果が無くなることに注意が必要です。

アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)

濃度70%以上95%以下のエタノールを、物品に直接吹きかけて拭き取ります。60%台のエタノールを使用しても差し支えありません。アルコール消毒液による消毒にあたっては、以下のことに注意してください。

★ 火気の近くでは使用しないようにしましょう

消毒用アルコールは蒸発しやすく、火源があると引火する恐れがあります。喫煙やコンロ等を使用した調理など火気の使用は止めましょう。

★ 詰替えを行う場所では換気を行いましょう

消毒用アルコールの詰替えを行う時には、可燃性蒸気が発生する恐れがあります。風通しの良い場所や、常に換気できる場所で詰替えを行いましょう。

★ 直射日光が当たる場所に保管することはやめましょう

消毒用アルコールを直射日光の当たる場所に放置すると、中身が温められることにより可燃性蒸気が発生します。直射日光を避けて保管するようにしましょう。

【空気中】効果的なウイルス対策

空気中のウイルス対策には、こまめな換気が最も重要です。換気は定期的に行い、風がうまく流れるように2方向の窓(窓が2方向に無い場合は出入口など)を開けるようにします。

換気により急激に温度が上がったり下がったりすると、体調不良や風邪を引き起こすことがあります。特に夏場は、換気中もエアコンを利用することで適切な室内温度を保ち、感染予防と同時に熱中症対策を行うことが大切です。

なお、人がいる室内空間に消毒・除菌剤を噴霧して使用することは、人体に悪影響を及ぼす恐れがあるため推奨されていません。

特に、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水の空間噴霧については、人の眼や皮膚に付着したり吸い込むと大変危険です。製品の目的に合った方法で、正しく消毒・除菌を行いましょう。