
こんにちは、ホウライスタッフです🌞
連日暑い日が続いていますが、熱中症対策は万全でしょうか?
熱中症は室内に居ても起こります。市販の経口補水液が手に入らなくて慌ててしまったり、熱中症に気づかず重症化してしまうことがないように、日頃から熱中症予防と対策を行うことが大切です。
そこで今回は「熱中症の主な症状」とご家庭で簡単に作れる「経口補水液の作り方」についてお話します。
▼ この記事の目次
熱中症が起こる原因
私たちの体には、体内に溜まった熱を体外に逃がして体温調節を行うはたらきがあります。
運動などをして体温が上昇したときには、体の表面にある血管が拡張し、たくさんの血液が流れ込むことで熱を外に放出します。
同時に、汗をかくときに水分の蒸発とともに熱が放出され、上がった体温を下げるはたらきもあります。

出典:環境省環境保健部環境安全課、熱中症環境保健マニュアル 2018
しかし、外気温が高すぎると熱を体外に逃がしにくくなり、体内に熱がこもった状態になります。また、暑い環境に長時間いると体温調節がうまくいかず、熱を放出できなくなります。
同時に、大量の汗をかくと体内の水分と塩分が奪われ、体液のバランスが崩れてしまうことで、失神・けいれん・意識障害・吐き気といった熱中症の症状を引き起こすのです。
熱中症の主な症状【重症度分類図解】
熱中症にみられる主な症状には、熱失神・熱けいれん・熱疲労・熱射病の4種類があります。
これらの症状は、重症度によって3段階に分類されます。熱中症Ⅲ度の場合は意識障害や臓器障害が生じることもあり、命に関わる大変危険な状態に陥ります。
熱中症にならないための対策が一番重要ですが、熱中症の症状を知って、自分や周りの人が「もしかして熱中症かも?」と判断できるように準備することも大切です。
熱失神
皮膚の表面を通る血管が拡張すると急に血圧が低下し、脳への血流が悪化すると起こる。
主な症状:めまい、立ちくらみ、顔面蒼白、瞬間的な失神など
熱けいれん
大量に汗をかくと水分とともに塩分が奪われ、血液のナトリウム濃度が低下することで手足などに痛みやけいれんが生じる。
主な症状:筋肉痛、こむら返り、筋肉のけいれんなど
熱疲労
大量に汗をかいて体の水分が奪われると、脱水状態に陥り体がぐったりするような症状が表れます。
主な症状:全身倦怠感、頭痛、吐き気、嘔吐、集中力低下など
熱射病
熱失神・熱けいれん・熱疲労がより進行し、呼びかけに反応しなくなるなど中枢機能に異常をきたした状態。
主な症状:意識障害、高体温、全身のけいれん、うまく歩けない、過呼吸、臓器の機能障害など
イラスト:アトリエウパ
熱中症が疑われるときの応急措置
熱中症が疑われるときは、重症度に関わらず、できるだけ早く適切な応急措置をおこなう必要があります。
救急車を呼んだ場合でも、現場ですぐに体を冷やして水分・塩分補給を行うことが重要です。
① 涼しい場所で安静にする

まずは、扇風機やクーラーがついている室内に避難します。屋外にいて近くに建物がない場合は、風通しのよい日陰に避難して安静にします。
救急車を呼んだあとも、救助員が来るまで涼しい場所に避難して待機していましょう。
② 脱衣して身体の太い血管を冷やす

・衣服を脱がせて、体内にこもった熱を放出させます。きついベルトやネクタイ、下着はゆるめて熱の放散を助けます。
・体の表面に冷水をかけるか、水で濡らしたタオルなどあてて、うちわや扇風機などであおぎ体を冷やします。
・保冷剤がある場合はハンカチなどに包んで、また氷がある場合はビニール袋に入れて氷のうを作り、特に首の両脇、わきの下、太ももの付け根など、皮膚の真下を流れる太い血管を冷やします。
氷がない場合は、自動販売機やコンビニ等で冷えたペットボトルを調達します。
経口補水液の作り方
厚生労働省では熱中症対策として、水100mlあたりナトリウム40~80mgの摂取を推奨しています。市販品では経口補水液やスポーツドリンクなどが該当します。
市販の経口補水液が手元にないときは、ご家庭でも簡単に作ることができます。いざという時にあると便利な「500mlの経口補水液」の作り方をご紹介します。
材料と分量

大さじ・小さじが家にないときは、ペットボトルのキャップで代用できます。
ペットボトルのキャップはほとんど共通の規格で「すりきり一杯=7.5cc =大さじ半分」です。大さじ1の砂糖であればキャップ4杯分になりますね。
材料を全て入れてかき混ぜれば完成!お好みでレモンスライスなどを加えると、さっぱり爽やかな後味になりますよ♪
1リットル分の経口補水液を作る際は、各分量の倍量を目安にして調整してください。作った補水液は冷蔵庫に保管して、作ったその日のうちに消費しましょう。
熱中症は室内にいても起こります。「涼しい場所にいるから大丈夫」「激しい運動はしていないから大丈夫」という思い込みは危険です。
また、熱中症に似た症状であっても、熱中症以外の病気が疑われる場合もあります。自己判断だけで対処せずに、不調を感じるときには、症状が悪化する前にかかりつけの病院や薬局へ相談しましょう。
日頃からご自身や家族の体調管理をしっかりと行い、万一の時に備えた健康対策を心がけましょう!
参考:環境省環境保健部環境安全課『熱中症環境保健マニュアル 2018』