一日中マスクを着けていると、熱中症のリスクが高まるため注意が必要です。

そこで今回は、感染予防&熱中症対策で気をつけたい5つのポイントについてお話します。

熱中症が起こりやすい時期

熱中症のグラフ
出典:消防庁 平成30年度第1回熱中症関係者省庁連絡会議幹事会 資料2

熱中症が最も起こりやすいのは、気温が高い7月~8月です。最高気温が30℃以上になる真夏日、35℃以上になる猛暑日は、特に注意が必要といわれています。

熱中症は梅雨の時期(6月下旬)にも多くみられます。気温が高くなり始めるこの時期は、体がまだ暑さに慣れていません。湿度も高いためにうまく汗をかけず、体温調節が難しくなります。梅雨の合間に気温が上がる日や、梅雨明け後の蒸し暑い日には十分に注意しましょう。

熱中症対策と正しいマスク着用

走る人

マスクをした状態では、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇することがわかっています。屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合は、マスクを一時的にはずすことも大切です。

運動する際は、のどが渇いていなくても、こまめな水分補給を心がけてください。また、気温が高い日や日差しが強い時間帯の外出・運動を避けたり、マスクを着用したまま身体に強い負荷がかかる作業を控えるなどしましょう。

熱中症対策に適した飲み物の選びかた

熱中症対策には水分補給が欠かせません。厚生労働省では「ナトリウムを100mℓあたり40~80mg含んでいる飲料や経口補水液」が推奨されています。

経口補水液はご家庭でも簡単に作ることができます(詳しい作り方はこちら)

市販のスポーツドリンクは、糖分が多く含まれているものがあります。カロリーオフだからといって習慣的に飲み続けると、ペットボトル症候群を引き起こす可能性もあります※2。糖質制限をしている方や、普段の運動量が少ない方などは注意しましょう。

部屋の換気時にも熱中症対策を

エアコンのリモコン

電気代の節約のためにエアコンを使用しない、という方もいるかもしれません。

しかし、熱中症は室内でも起こります。

最近は感染症対策のために「換気」をおこなうことも多いです。外気温が高い時間帯に換気を行うと、室内温度もともに上昇してしまう恐れがあります。冷房と換気を同時におこなう際は、エアコンの温度設定を普段より低くするなど、室内温度が上がらないように調整しましょう。

熱中症かも?異変を感じたときの応急措置

熱感を感じたり、少しでも体調に異変を感じたら、すぐに涼しい場所に移動して安静にしましょう。

外出先では、人数制限等により屋内に避難することができない場合もあります。屋外で待機しなければならない時は、日陰や風通しの良い場所に移動します。

近くに自動販売機やコンビニがある場合は、冷えたペットボトルの飲み物保冷剤などで、首元を冷却するなど応急措置をおこないます。

子どものマスク着用と熱中症

日本小児科医会が「2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険」という内容を発表をしました。

内容を詳しく見てみますと…

・乳児の呼吸器の空気の通り道は狭いので、マスクは呼吸をしにくくさせ呼吸や心臓の負担になる
・マスクそのものやおう吐物による窒息のリスクが高まる
・マスクによって熱がこもり熱中症のリスクが高まる
・顔色や口唇色、表情の変化など、体調異変への気づきが遅れる

日本小児科医会『2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険!』2020年5月28日発

小さなお子さんがマスクを着用しなくても良いように、周りの大人がマスク着用と手洗いを徹底することが大切です。

日ごろから健康管理を充実させ、少しでも体調が悪いと感じた時はご自宅で安静にすることを心がけましょう。

参考:厚生労働省 eヘルスネット「嗜好飲料(アルコールを除く)