5月31日は「世界禁煙デー」、5月31日~6月6日は「禁煙週間」です。禁煙週間を機に禁煙・卒煙を始められる方も少しずつ増えています。

そこで今日は、処方箋がなくても始められる「薬局の禁煙サポート」をご紹介します。

禁煙・卒煙が健康寿命につながる

禁煙マーク

タバコを吸わない人を1とした場合、喫煙者の死亡率は喉頭がんで32.5倍、肺がんで4.5倍、食道がんで2.2倍と言われています。

発がんリスク以外にも、脳卒中や虚血性心疾患、結核、歯周病などの健康影響のほか、肌の老化や早産・胎児発育遅延などの悪影響を及ぼす可能性が高まります※1

今まで問題無かった階段の上り下りが、胸が苦しくなって出来なくなった。健康診断で要検査と言われてしまった。喫煙による病気のリスクは加齢とともに高まり、〇〇歳までに禁煙しようと一念発起する方が少なくありません。

受動喫煙による健康被害も

近年では、タバコを吸わない人への受動喫煙が問題視されています。

タバコの燃焼部分から出る副流煙は、燃焼温度が低いままフィルターを通さず出てくることから、喫煙者が吸う主流煙よりも多くの有害物質を含むを言われています。

受動喫煙による健康被害として、肺がん・鼻腔がん・乳がん・脳卒中・子どもの喘息などが報告されています※2。大切な家族や友人の健康を守るために禁煙を始めてみませんか?

屋内禁煙が原則になった今こそ、禁煙・卒煙

2018年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立し、同年7月1日からは学校・児童福祉施設、病院・診療所、行政機関の庁舎などが敷地内禁煙になりました。

また2020年4月1日から、多くの人が利用する全ての施設において原則屋内禁煙になりました。喫煙できる環境が少なくなったことで禁煙に踏み切る方が増えています。

一方、喫煙できる場所がないにも関わらず、簡単にタバコをやめられないのはニコチン依存症」が原因として考えられます。禁煙によりニコチンが体内から消失すると、イライラや集中力の低下がおこり、このことが禁煙をより困難にしています。

禁煙のモチベーションを上げるには?

禁煙を1回の挑戦で成功できる方ばかりではありません。何度か失敗を繰り返して、禁煙を成功させる方も多いです。

数回の失敗であきらめずに頑張るためにも、モチベーションを上げる夢のある話を想像してみましょう。

例えば、「1箱500円のタバコ」を1日1箱吸っている人が禁煙すると※3

  • 1カ月で15,000円の節約 ⇒ 家族で外食
  • 6カ月で90,000円の節約 ⇒ 国内旅行
  • 1年で18万円の節約  ⇒ ペットを飼う
  • 10年で180万円の節約  ⇒ 家族で海外旅行
  • 20年で360万円の節約  ⇒ 新車を購入

あなたなら何を目標にしますか?

自分のため、家族のため、友人や同僚のためなど、禁煙で節約できた分を何に費やすかを想像すれば、禁煙成功にもっと近づけるはずです。

ニコチンパッチやニコチンガムも!調剤薬局の禁煙サポート

禁煙・卒煙を一人で達成することはとても難しく、ご家族や医療機関などの協力が重要だと言われています。

医療機関を受診する場合は内服薬や貼り薬などを使用する方法があります。また薬局では、処方箋がなくても購入できるニコチンパッチ、ニコチンガムなどがあります。

禁煙治療に保険が使える医療機関をご紹介することも可能です。全国の禁煙治療に対応している医療機関は「全国禁煙外来・禁煙クリニック一覧(新しいウィンドウが開きます)」から調べることができます。

「今年から禁煙始めようかな」「禁煙するには何から始めればいいの?」「費用はどれ位かかるの?」など、ぜひお気軽にホウライの薬局にご相談ください!

参考:厚生労働省「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書」2016年、国立研究開発法人 国立がん研究センター「喫煙と健康 望まない受動喫煙を防止する取り組みはマナーからルールへ(2020年4月)」