酒粕

酒粕から作られる甘酒。巷では「飲む点滴」と呼ばれていることをご存知でしょうか。

耳にしたことはあっても、どのように健康に良いのかは知らない、という方も多いかもしれません。

そこで今回は「酒粕の驚くべき力と健康の関係性」についてお話します。

▼ この記事の目次

酒粕は血圧上昇を抑える?

血圧計

酒粕には「ペプチド」と呼ばれるタンパク質とアミノ酸の仲間が含まれています。

ペプチドは2~50個程度のアミノ酸がペプチド結合したものを指し、タンパク質よりも体内に吸収されやすいという特徴があります。

酒粕に含まれるペプチドには、血圧上昇に関わるアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害し、血圧を低下させる働きがあることが報告されています

この発見により、高血圧予防等の分野において「酒粕」が近年注目を集めています。

※参考:日本新薬株式会社「酒粕から血圧低下機能の食品素材 日本新薬と月桂冠が共同開発」

酒粕は美肌と関係がある?

酒粕の麹には、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB群や、美白成分として注目されている「コウジ酸」などが含まれています。

ビタミンB群は糖質や脂質をエネルギーに変えたり、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。疲労回復や脂肪燃焼を促すだけでなく、肌荒れの予防も期待できると言われています。

コウジ酸は、シミのもととなるメラニンをつくる酵素の働きを止めることがわかっています。美白成分として厚生労働省にも認められている栄養素です。

※参考:菊正宗「酒粕は搾りカスではなく、栄養の宝庫」

酒粕でお通じが良くなる理由

酒粕には、100gあたり5.2gもの食物繊維が含まれています。

多いのか少ないのかピンとこないかもしれませんが、白米と比べると約10倍です。

食物繊維は便の量を増やして便秘解消をたすけたり、糖の吸収を抑える働きがあります。

さらに麹に含まれる酵素は、腸の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがあることで知られています。

腸には免疫機能に関わる細胞が存在するため、腸の働きを活性化させることで免疫機能を維持することも期待できます。

糖質制限中は甘酒の糖質量に注意

酒粕を手軽に摂取しようとすると、「甘酒」を思い浮かべるかもしれません。

しかし、糖質制限中の方は摂取量に注意が必要です。

甘酒は砂糖・塩などを入れて煮詰めるため、牛乳や豆乳と比べて糖質量が高い傾向にあります。市販の甘酒飲料を購入するときはカロリーオフ・糖質オフの商品を選び、1日あたりの推奨量を守りましょう。

糖尿病や治療中の方はかかりつけの医療機関や薬局に相談しましょう。

一般的な市販の甘酒の糖質比較(100g当たり)
  • 甘酒   17.9g
  • 普通牛乳 4.8g
  • 調製豆乳 4.5g
  • オレンジジュース 10.7g

出典:文部科学省『第2章 日本食品標準成分表 2015年版「し好飲料類」』

また、酒粕には食物繊維がたくさん含まれています。

食物繊維は便秘解消を助ける一方で、体質によって便秘や下痢を引き起こすことがありますので注意してください。

新潟出身の筆者おすすめの酒粕レシピ

酒粕

ホウライがある新潟県は、全国屈指の日本酒の名産地

上越市出身の筆者も幼い頃から酒粕料理になじみがあります。地元のスーパーや酒屋にいくと「雪中梅」「千代の光」など老舗銘柄の酒粕がよりどりみどり!

酒屋のご亭主の話では「そのまま食べるとチーズのような芳醇な味がする」そうです…

ここからは、酒粕料理を作ったことがない方でも簡単に作れる「おすすめの酒粕料理」をご紹介します!

雪国上越の定番料理「粕汁」

粕汁

「粕汁」は雪国の酒粕料理の定番です。

基本的な作り方は、酒粕・味噌・出汁をお好みの分量で溶いてまぜるだけ。季節や旬の食材を取り入れれば、一年を通して色んな粕汁を楽しめます。

おすすめの粕汁アレンジ
  • 旬の鱈をいれた鱈粕汁(上越地方では鮭と鱈を入れることが多い)
  • 雪下大根やニンジンたっぷりの野菜粕汁
  • 野沢菜づけを細かく刻んで入れた野沢菜汁

タラは他の魚と比べても魚臭さが少ないほうなので、小さなお子さんがいるご家庭でも美味しくいただけますよ。

※お子さんのいるご家庭では、鍋の水に酒粕を入れたあと、味噌を溶く前に十分に沸騰させるとアルコールが飛んで酒臭さがなくなります。

定番に飽きたら酒粕アレンジレシピ

クリームチーズ

酒粕は魚以外の食材とも相性抜群。

麹に含まれる酵素が魚介・肉類の繊維を柔らかくしてくれるので、煮込み料理や漬け込み料理にも活躍します。

脱定番にもってこいの酒粕アレンジレシピはこちら!

ほんのり甘めに仕上げた出汁がカブにしみ込んで、何杯でも食べれちゃう♪疲れた胃腸にもやさしい一品です。

ちょっとおしゃれな家飲みにはクリームチーズと混ぜ合わせた酒粕ディップを添えて。緑黄色野菜でビタミンを摂取するとなお◎