
災害大国の日本。今や、家庭用の防災バッグや備蓄品が当たり前になっていますが、適正量がどれくらいなのか疑問に思っているかたも多いはず。
そこで今回は、今すぐ見直したい「災害用備蓄品の適正量」についてお話します。
毎年9月1日は「防災の日」
防災の日が制定されたきっかけは、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災と言われています。
甚大な被害をもたらしたこの震災の教訓を忘れず、災害への備えを行おうという意味をこめて、1960年(昭和35年)に内閣の閣議了解により「毎年9月1日は防災の日」と制定されました。
さらに、防災の日を含む1週間を防災週間と定めています。
年4回は防災用品を点検しよう
9月1日の防災の日のほかに、年4回の防災用品点検の日が定められています。防災用品点検の日は、毎年3月・6月・9月・12月の1日です。
防災用品点検の日には、防災グッズや災害時持ち出しバッグの中身を点検したり、自宅・職場周辺の避難経路などを確認して、防災への意識を高めることが大切です。
賞味期限がある飲料水や食料品、経年劣化しやすい電池やバッテリーは、定期的に点検を行って新しいものに交換しましょう。
災害用備蓄品は何日分が必要なのか?
2011年(平成23年)3月11月に発生した東日本大震災では、道路網の寸断により物流に混乱が生じたため、十分な量の食料を調達するのに3日以上かかったそうです。また、電気の復旧は1週間以上、水道の復旧に10日以上かかった地域もありました。
これらを想定して、最低でも3日~1週間分の備蓄品を用意することが望ましいと言われています。
1人当たりの備蓄量目安と備蓄品一覧
では、最低3日分の災害用備蓄とはどれくらいの量なのでしょうか。
一般社団法人 日本気象協会による発表資料を基に、1人当たりの3日分の備蓄量をまとめてみました。(以下の表は3日分の目安量が必要な品目のみを記載。このほかにも必要な備品を適量揃えましょう)
1人当たり3日分の備蓄量目安
品目 | 具体例 | 一人当たり3日分備蓄量目安 |
---|---|---|
水 | ペットボトル飲料水 | 1日3リットル×3日分=計9リットル |
主食 | アルファ化米、レトルトご飯など | 1日3食=計9食 |
非常食 | 乾パン、ビスケット、おかず系の缶詰、レトルト食品、栄養補助食品、お菓子(チョコレート、飴)など | 各1~5食 |
日用品 | 乾電池 | 10本 |
ライター/マッチ、ガムテープ、軍手、ロープなど | 1つ以上 | |
衛生用品 | 簡易トイレ | 1日5回=計15回 |
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、ビニール袋、使い捨てカイロなど | 必要量に応じて | |
紙おむつ、生理用品 | 1日5枚=計15枚 | |
救急用品 | 常備薬(処方薬)、市販薬、救急箱 | 常備薬1ヵ月分(使用期限に注意)、市販薬1箱 |
その他 | 携帯バッテリー、ラジオ(手回し式、充電式など) | 1つ以上 |
皿、コップ、箸など | 必要量に応じて | |
毛布、給水タンク、カセットコンロ、缶切り、ナイフ、洗面セットなど | 1つ以上 | |
衣類、下着、タオル | 3セット以上 |
非常食簡易計算ツール(東京海上日動)を使えば、ご家族全員分の食料品の備蓄量を計算することができます。
これらの災害用備蓄とは別に、貴重品(現金・預金通帳・印鑑・健康保険証など)、眼鏡、常備薬などをすぐに持ち出せるように準備しましょう。
感染症対策のための備蓄品
自然災害以外にも、新型感染症や新型インフルエンザ等の流行により、食料や衛生用品の供給不足、または欠品・品薄状態になる場合があります。
これらの流行性感染症が拡大すると、外出を控えることを余儀なくされ、生活必需品を買いに行くことすら困難になります。先に紹介した日用品のほかに、感染対策を意識して備蓄品をそろえると良いでしょう。
感染症対策用の備蓄品
- 使い捨てマスク(1名あたり25枚程度)
- 使い捨てゴム手袋
- 固形石けん、紙石けんなど
- 消毒用アルコール
- 漂白剤など物品を消毒できるもの
- うがい薬
- 体温計
長期保存できる液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」
おむつなどの日用品はもちろん、子ども用の食料備蓄も定期的にチェックしましょう。特に、水や加熱調理を必要としない保存食があると便利です。
「アイクレオ 赤ちゃんミルク 125ml」は、水に溶かさず常温のままで飲める液体ミルク。無菌パック製法により、常温で6ヵ月間の長期保存が可能です。

こちらの「使い捨て哺乳瓶」をあわせて使えば、きれいな水道水を使えない状況や、洗剤が無い状況でも、安心して赤ちゃんにミルクをあげることができます。

加水・加熱調理不要!「石井食品リゾット3種セット」

出典:石井食品株式会社
「石井食品 リゾット3種セット」は加水や加熱調理がいらない優れもの。保存期間は常温で約5年(製造日から1920日)で、旅行やキャンプ、アウトドアシーンにも重宝します。
トマト味のイタリアン、かつおだしが効いた和風、とうもろこしの甘さが引き立つ洋風の3種。食物アレルギー特定原材料28品目不使用、無添加調理のおかゆタイプなので、小さなお子さまからご高齢の方まで安心してお召し上がりいただけます。
※記事掲載時点の情報です。詳細は各メーカーのホームページをご確認ください。
水が無くても使える災害用トイレ

水が無くても使える災害用トイレは、凝固剤で汚物を素早く固めるタイプが主流です。
「マイレット 災害用トイレセット」は、ご家庭やオフィスなどトイレが備わっている場所であれば、便器に袋をかぶせるだけで簡単に使えます。1箱10回分入りでコンパクトなので災害用備蓄としても便利です。

地震などによりトイレが損壊したり、避難先にトイレが設置されていない場合は、組み立て式トイレがおすすめです。
段ボール素材でできたものから、折り畳み式などさまざまな種類があります。プラスチック製簡易トイレはそれなりに耐久性があり、車中泊を余儀なくされる状況にも役立ちます。
いかがでしたか?
すでに万全に対策できている方も、定期的に防災バッグの中身を見直して、備品の過不足をなくすように心がけてみてください。