漢方薬が苦手という人は多いのではないでしょうか。
先日も施設職員の方から、「漢方の味に抵抗があり、飲めない患者様がいる」と相談を受けました。
そこで今回は、漢方薬の苦みを軽減する「漢方薬ゼリーの作り方」をご紹介します。
この記事の目次
漢方薬を飲みやすくする代表的な方法

「漢方薬は苦くてまずい」「飲みづらい」と感じる方も少なくないと思います。
粉状の漢方薬を飲みやすくする代表的な方法として、
- あらかじめ水を口に含んでから服用する
- 水や白湯に溶かして飲む
- オブラートに包んで服用する
などの方法があります。
しかし、水や白湯だけでは苦味を消すことができません。
漢方特有の香りも残るため、水で薄めても飲みにくいと感じるかもしれません。
また、口の中に粉薬が残ってしまったり、喉に粉が詰まったり張り付いてストレスを感じることもあります。
漢方薬を飲みやすくする「漢方ゼリー」
漢方独特のにおいや苦みをやわらげる方法の一つに、味の濃いゼリーや飲み物に混ぜる方法があります。
ゼリーが粉薬を包み込み、飲み込んだ時の喉のひっかかりを軽減し、スムーズに胃まで薬を届けてくれます。
薬局では、薬を飲むことが苦手な小さなお子様や、嚥下困難なご高齢の方におすすめすることがあります。
ただし、付着性の強いゼリーはかえって喉の詰まりや誤嚥を引き起こす恐れもありますので、ご注意ください。
「森永エンジョイゼリー」が種類豊富でおすすめ

「エンジョイゼリー」はエネルギーやタンパク質、ビタミン、ミネラルを豊富に含む栄養機能食品です。
噛む力や飲み込む力が衰えたり、十分に食事が摂れない高齢者の方の補助食品としても使われます。
味は全部で10種類です(2020年5月時点)。プレーン味ですと漢方薬の味が消えにくいため、濃い味のほうが漢方薬ゼリーに適しています。
- プレーン(★若干苦味が残る)
- いちご
- バナナ
- プリン
- チョコレート
- あずき
- コーヒー(☆味濃いめ)
- スイートポテト(☆味濃いめ)
- 抹茶
- レモン
実際に漢方薬ゼリーを作ってみた(写真解説あり)
今回は、漢方を1日3回服用する場合で作ります。味はプレーン・コーヒー・スイートポテトです。
①まず1本のエンジョイゼリーに3包の漢方を入れます
このエンジョイゼリー、最初は固形なのですが熱湯で温めると液体になる優れ物!これならすぐにゼリーの元が作れますね。
②5分ほど湯煎する
湯煎するとゼリーは簡単に液状になります。
③湯煎している間に、漢方をお湯に溶かす
液体になったゼリーに漢方を入れる前に、あらかじめ少量のお湯で漢方を溶かしておきます。
ですが、漢方はなかなか溶けにくい…そこで登場するのがこちら!!
100均のカプチーノミキサー☆彡
早速、漢方に少量のお湯を入れてカプチーノミキサーで混ぜてみます。
おや??
少し混ぜてみると漢方の大きな顆粒が細かくなってきました。
さらに混ぜると…
下に溜まっていた顆粒が全て溶けました!!
比べてみると一目瞭然です。
写真右:粉薬のみ
写真中央:お湯に粉薬を溶かしたもの
写真左:ミキサーを使ってお湯に粉薬をとかしたもの
これでゼリーに混ぜる準備ができました!!
④お湯に溶かした漢方と、液体になったエンジョイゼリーを混ぜる
⑤漢方入りゼリーを容器に入れ、冷蔵庫で一晩冷やす
漢方ゼリーを実食してみた感想
冷蔵庫に入れた次の日、いざ実食です!
おお・・・美味しい~~! コーヒー味とスイートポテト味は見事に漢方の味をカバーしてくれています!
プレーン味は味が少し薄めなので、ほんのり漢方の風味が出てきてしまうのでお子さんは苦手かもしれませんが、漢方だけで飲むより断然食べやすいです(粉薬、特に漢方が大の苦手な私でも飲めました)。
漢方は食前で処方されることが多いですが、飲みづらいと感じるようでしたら、1日に飲む量を1日の中でしっかり飲むことが大事です。
ぜひ皆さんも試してみてくださいね!